2008年2月4日月曜日

資本主義と機会均等

今回のタイトルは、かなり大きなテーマなのでブログで取り上げるのは妥当でないと思いますが、考える第一歩ということでは良いのではないかと思います。

日本経済新聞の2008年1月30日、「私の履歴書 アラン・グリーンスパン」においてグリーンスパンは「資本主義が多量の富を生むのは間違いないが、公正に富が分配されていると人々が受け止めなければ、資本主義やそれを支える諸制度への支持は得られない。」と述べています。

この主張は「公正に富が分配されている」を、「公正に富を獲得する機会が与えられている」と換えたほうが良いと個人的には思います。グリーンスパン自身も本文の中で、公正な分配を実現する手段として教育を取り上げているので、「分配」という結果ではなく、「獲得する機会」のニュアンスで言っているのだと思います。

グリ-ンスパンの主張は、一国内でも地球全体の経済でも当てはまると思います。日本でも所得格差が問題になってきていますが、これは「親の所得」→「子供の教育」→「子供の所得」と世代間で所得格差が固定化してしまうことが問題なのだと思います。この固定化を是正するのは公教育の改善以外にないでしょう。

地球全体だと、もう少し問題は複雑で、途上国が富を獲得する手段は教育だけではなく、もう少しいろいろとあると思います。そうでなければ、何のための経済学か、ということにもなりますし。私自身は、教育に加えて、インフラ整備や幼稚産業保護は重要だと思います。この点に関しては、経済学者の中でも意見の分かれる点だと思いますが...

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