ブログの更新も随分と間延びしてしまいましたが、昨日はオックスファム・ジャパンの米良さんをお招きして国際的NGOの活動についてお話を伺うことができたので、ここにその報告を行いたいと思います。
2008年は日本のNGOにとって、大変忙しい年であることはTICAD IVや洞爺湖サミットがあることでも予想できましたが、実際にどのような活動をされているのか、一般の国民にはわかりにくかったと思います。昨日のお話で、通常の援助活動のほかに、様々なロビー活動をなされていることがわかりました。
ロビーストというと、巨大企業の手先として政府や政治家に働きかける、という悪いイメージがありますが、その目的が良いものであれば、却って世の中のためになるわけですね。確かに政府や政治家の持っている情報も限られたものであり、NGOがより重要な情報を提供できるのであれば、積極的に提供してもらいたいものです。
授業の中でも述べましたが、Oxfamはそのリサーチ能力が高く評価されているNGOなので、有益な情報が提供されていることと思います。例えば『貧富・公正貿易・NGO―WTOに挑む国際NGOオックスファムの戦略』や『コーヒー危機―作られる貧困はとても優れた書籍だと思います(是非、皆さんも読んでみてください)。
願わくば、様々なチャンネルを通して有益な情報が、政府や政治家だけでなく我々一般の国民にも提供されるようになれば、と思います。しかし、いくら目の前に有益な情報がぶら下がっていても、その内容に国民の方が興味を持たなければ何も変わりませんね。
是非、皆さんも知的好奇心を持って自ら世の中のことを考えてみてください。
2008年6月17日火曜日
2008年5月15日木曜日
ソロー・モデルを勉強する意味②
GWで随分と間が空いてしまいましたが、5月13日にソロー・モデルの続きを紹介しました。皆さん、理解できたでしょうか?(そうだとよいのですが…)
ソロー・モデルは途中の展開で、随分と数式が出てきますが、最終的には単純な式とグラフで、驚くほど重要なインプリケーションをいくつも導くことができます。
そのなかでも、持続的な経済成長には技術革新が必要だ、というインプリケーションはすごく重いものですよね。日本も将来経済成長を続けていくためには、皆さんがそれぞれ働く分野で絶え間ない技術革新をしていかなければならないのです。技術革新は頭を使わなければならないので、皆さん、今からその準備をしておきましょう。
また、ソロー・モデルを面白いと思った人で、将来大学院で経済学を勉強したいと思う人がいたら、大学院での数学の応用は半端ではないので、心して今から勉強しておきましょう。
要するに、大学生諸君は頭を働かす訓練をしてかなければならない、ということですね。頑張りましょう。
ソロー・モデルは途中の展開で、随分と数式が出てきますが、最終的には単純な式とグラフで、驚くほど重要なインプリケーションをいくつも導くことができます。
そのなかでも、持続的な経済成長には技術革新が必要だ、というインプリケーションはすごく重いものですよね。日本も将来経済成長を続けていくためには、皆さんがそれぞれ働く分野で絶え間ない技術革新をしていかなければならないのです。技術革新は頭を使わなければならないので、皆さん、今からその準備をしておきましょう。
また、ソロー・モデルを面白いと思った人で、将来大学院で経済学を勉強したいと思う人がいたら、大学院での数学の応用は半端ではないので、心して今から勉強しておきましょう。
要するに、大学生諸君は頭を働かす訓練をしてかなければならない、ということですね。頑張りましょう。
2008年5月11日日曜日
NHK BS世界のドキュメンタリー<シリーズ アフリカ>について
皆さん、GWも終わり再び勉学の日々を送られていることと思います。さて、現在NHKの「BS世界のドキュメンタリー」で、<シリーズ アフリカ>をやっています。ご存知でしょうか?
5月5日から8日までは「アフリカ支援は甘くない(The Millionaires' Mission)」(2007年イギリスChannel4制作)という大変興味深い番組を放送していました。その内容は、ビジネスで成功したイギリスの人々が、ウガンダの田舎の村興しや公共サービスの改善を行うというものです。いくつかのプロジェクトは成功し、いくつかのプロジェクトは失敗しました。
この番組は援助の難しさを、具体例を持って我々に教えてくれています。いくら我々がよかれと思うプロジェクトでも、現地の人々がそのプロジェクトを自分たちのものとして実行しなければ、そのプロジェクトは成功しません。また、途上国の政府と関連したプロジェクトは、政府に資金がなかったり、政府の効率性が悪かったりして、予定した結果をもたらさないことが多いのです。
開発経済学の対象は途上国の経済です。日本のような先進国にいると、なかなか途上国のことはわかりません。この意味で、優れたドキュメンタリー番組を見ることは、開発経済学を勉強する際にとても役に立ちます。<シリーズ アフリカ>は5月16日まで続くようですから、是非ご覧になるとよいでしょう。
NHKのドキュメンタリー番組は、テーマの選択や内容で非常にクオリティが高いと思いますが、深夜にする番組が多いのは疑問です。優れたドキュメンタリー番組ほど若い人に見てもらいたいと思いますが、深夜ではなかなか彼らの視聴の対象にはならないのではないでしょうか?是非、NHKに再考してもらいたいものです。民放が放送できる番組は民放に任せるべきではないでしょうか?それでこそ公共放送ですよね。
5月5日から8日までは「アフリカ支援は甘くない(The Millionaires' Mission)」(2007年イギリスChannel4制作)という大変興味深い番組を放送していました。その内容は、ビジネスで成功したイギリスの人々が、ウガンダの田舎の村興しや公共サービスの改善を行うというものです。いくつかのプロジェクトは成功し、いくつかのプロジェクトは失敗しました。
この番組は援助の難しさを、具体例を持って我々に教えてくれています。いくら我々がよかれと思うプロジェクトでも、現地の人々がそのプロジェクトを自分たちのものとして実行しなければ、そのプロジェクトは成功しません。また、途上国の政府と関連したプロジェクトは、政府に資金がなかったり、政府の効率性が悪かったりして、予定した結果をもたらさないことが多いのです。
開発経済学の対象は途上国の経済です。日本のような先進国にいると、なかなか途上国のことはわかりません。この意味で、優れたドキュメンタリー番組を見ることは、開発経済学を勉強する際にとても役に立ちます。<シリーズ アフリカ>は5月16日まで続くようですから、是非ご覧になるとよいでしょう。
NHKのドキュメンタリー番組は、テーマの選択や内容で非常にクオリティが高いと思いますが、深夜にする番組が多いのは疑問です。優れたドキュメンタリー番組ほど若い人に見てもらいたいと思いますが、深夜ではなかなか彼らの視聴の対象にはならないのではないでしょうか?是非、NHKに再考してもらいたいものです。民放が放送できる番組は民放に任せるべきではないでしょうか?それでこそ公共放送ですよね。
2008年4月23日水曜日
ソロー・モデルを勉強する意味①
皆さん、4月22日の授業は理解できましたか?まだ途中ですが、随分と数式が出てきて、数式に慣れない学生さんには苦痛だったかもしれません。
しかし、前期の授業では、このセクションが一番数式がたくさん出てくるので、これを乗り越えれば、あとは楽になりますので、ご安心を。
最近のマクロ経済学の教科書をみると、成長理論の章のところでもソロー・モデルに触れずに全く数式が出てこない本もあります。しかし、近代経済学の醍醐味は複雑な現実を抽象化して、そのメカニズムを探るところにあるので、是非頑張って勉強してみてください。
私の大学院時代は、まさにこのソロー・モデルの結論が現実に妥当するのか、多くの学者が実際のデータを使って検証していた時代でした。皆の知的興奮が伝わるような一時期で、このような時に大学院生として勉強できたことは幸せなことだと思っています。
しかし、前期の授業では、このセクションが一番数式がたくさん出てくるので、これを乗り越えれば、あとは楽になりますので、ご安心を。
最近のマクロ経済学の教科書をみると、成長理論の章のところでもソロー・モデルに触れずに全く数式が出てこない本もあります。しかし、近代経済学の醍醐味は複雑な現実を抽象化して、そのメカニズムを探るところにあるので、是非頑張って勉強してみてください。
私の大学院時代は、まさにこのソロー・モデルの結論が現実に妥当するのか、多くの学者が実際のデータを使って検証していた時代でした。皆の知的興奮が伝わるような一時期で、このような時に大学院生として勉強できたことは幸せなことだと思っています。
2008年4月15日火曜日
ハロッド=ドーマー・モデルとファイナンシャル・ギャップ・モデル
皆さん 今回の授業の内容はいかがだったでしょうか?よくわかりましたか?
今から20年ほど前に、私が日本輸出入銀行(現在の国際協力銀行)で、世界銀行のチリ向け構造調整融資(Sutructural Adjustment loan, SAL)との協調融資を担当した時に知ったのが、このファイナンシャル・ギャップ・モデルです。
いまから思えば、こんな単純なモデルで途上国への融資必要額が計算できるのか?と思いますが、当時は「経済学って使えるな」と単純に感心したものです。
イースタリーの本を読むと、未だに使っているようです。彼はそのことについて激しく批判しているので、ぜひ『エコノミスト 南の貧困と闘う』を読んでみてください。
今から20年ほど前に、私が日本輸出入銀行(現在の国際協力銀行)で、世界銀行のチリ向け構造調整融資(Sutructural Adjustment loan, SAL)との協調融資を担当した時に知ったのが、このファイナンシャル・ギャップ・モデルです。
いまから思えば、こんな単純なモデルで途上国への融資必要額が計算できるのか?と思いますが、当時は「経済学って使えるな」と単純に感心したものです。
イースタリーの本を読むと、未だに使っているようです。彼はそのことについて激しく批判しているので、ぜひ『エコノミスト 南の貧困と闘う』を読んでみてください。
2008年4月10日木曜日
援助供与国に援助するということ
2008年4月9日の日経新聞に「アフリカ諸国と経済協力を拡大 インド「サミット」開催」という記事がありました。内容はインド政府がニューデリーにアフリカ各国の首脳などを招き「サミット」を開催した、というものです。
その背景には、アフリカにおいて資源開発で先行する中国に対抗することがあるらしく、インドのシン首相は「サミット」の場で、アフリカへ今後5年間で54億ドルの信用供与を行うことを表明したらしいです。
中国が資源確保のためにアフリカへ経済協力を行っているのは最近ニュースでも良く見ますから、インドが同じことを考えるのもわからなくはありません。しかし、問題はインドも中国も日本の援助供与国としてトップ10に入る国だということです。
日経新聞の2007年10月11日「政界なんでもランキング ODA供与先、多様に」という記事で、OECDのデータをもとに外務省が作成した2005年の日本のODA供与先ランキングが出ていますが、中国は2位で、インドは10位です。
我々の税金をもとに日本が援助している国が、他の国に援助しているのは、エッ?っていう感じですよね。そんな他の国に援助するお金がある国に、日本が援助するのはおかしいだろう、っていうことです。
「ODA供与先」の記事に書いてありましたが、さすがに中国への新規円借款は2008年度から打ち切るそうです。日本政府はインドについてはどうするのでしょうか? 皆さんはどう思われますか?
その背景には、アフリカにおいて資源開発で先行する中国に対抗することがあるらしく、インドのシン首相は「サミット」の場で、アフリカへ今後5年間で54億ドルの信用供与を行うことを表明したらしいです。
中国が資源確保のためにアフリカへ経済協力を行っているのは最近ニュースでも良く見ますから、インドが同じことを考えるのもわからなくはありません。しかし、問題はインドも中国も日本の援助供与国としてトップ10に入る国だということです。
日経新聞の2007年10月11日「政界なんでもランキング ODA供与先、多様に」という記事で、OECDのデータをもとに外務省が作成した2005年の日本のODA供与先ランキングが出ていますが、中国は2位で、インドは10位です。
我々の税金をもとに日本が援助している国が、他の国に援助しているのは、エッ?っていう感じですよね。そんな他の国に援助するお金がある国に、日本が援助するのはおかしいだろう、っていうことです。
「ODA供与先」の記事に書いてありましたが、さすがに中国への新規円借款は2008年度から打ち切るそうです。日本政府はインドについてはどうするのでしょうか? 皆さんはどう思われますか?
2008年4月8日火曜日
第1回授業のまとめ
履修生の皆さん、本日第1回目の授業の復習をしたいと思います。今日はRoslingさんとUNDPが一緒に作ったHuman Development Trends 2005のソフトを使って、世界経済の現状について勉強しました。
授業中に全ての内容は紹介できなかったので、是非自分でもこのソフトを使って勉強してみてください。実際、このソフトは自分で操作した方が感動します。
今日授業でやった中で、皆さんに最低限憶えておいてもらいたいことは、以下の3点です。
①2000年の時点で地球上60億人中、12億人の人が1日1ドル以下で暮らしている。
②1975年時点ではアフリカよりも東アジアの方が貧しかった。
③途上国内の所得格差は激しくて、例えばナミビアではもっとも豊かな20%の人々は日本より少し劣る所得水準(実質一人当たりGDP23,000ドル)であるが、最も貧しい20%はシエラレオネとおなじ所得(同409ドル)である。
もちろん、これ以外にもいろいろ重要なことはありますので、ソフトを動かして自ら勉強してみてください。
また、ミレニアム開発目標は世界的な目標なので、グローバル化時代の若者として、その存在といくつかの内容については把握しておいてください。
授業中に全ての内容は紹介できなかったので、是非自分でもこのソフトを使って勉強してみてください。実際、このソフトは自分で操作した方が感動します。
今日授業でやった中で、皆さんに最低限憶えておいてもらいたいことは、以下の3点です。
①2000年の時点で地球上60億人中、12億人の人が1日1ドル以下で暮らしている。
②1975年時点ではアフリカよりも東アジアの方が貧しかった。
③途上国内の所得格差は激しくて、例えばナミビアではもっとも豊かな20%の人々は日本より少し劣る所得水準(実質一人当たりGDP23,000ドル)であるが、最も貧しい20%はシエラレオネとおなじ所得(同409ドル)である。
もちろん、これ以外にもいろいろ重要なことはありますので、ソフトを動かして自ら勉強してみてください。
また、ミレニアム開発目標は世界的な目標なので、グローバル化時代の若者として、その存在といくつかの内容については把握しておいてください。
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